先週末 こどもに本を手渡すことを目的としている催しに参加させていただきました。
その際 なにか記念になる絵本を購入しようと思いその場で購入した絵本です。
(当日のおはなし会で使われた絵本やお薦めの絵本が販売されていました。)
たくさんの絵本の中からこの絵本を選んだ理由は
もちろん いせひでこさんが絵を手がけていたからです。
私は いせさんの使う「青」がとても好きなのですが
この作品では「赤」も印象的で 心をひきつけられました。
赤いビロードや絨毯からは その質感をも想像させられましたし
暖炉の部屋では とても暖かみを感じました。
また 元の姿に戻ったお姫様の後に描かれたカーテンの赤からは
なんだか怖さを感じるようでもありました。
それから タイトルが書かれているページの
棚に飾られているたくさんのおもちゃが
あとから登場してくるあたりからは
ストーリー展開の裏付けをされているように感じられ
恐れ多いのですが「うまいなぁ」なんて思ったりもしました。
そして訳は中井貴恵さん。
夢とも現実ともつかない展開を
とても上手く抄訳されているなぁと感じました。
娘も息子も
くるみ割り人形がネズミと戦っている場面から後は
なんだかふわふわした不思議な感覚の中で読んでいたようです。
つじつまが合わない感じとでも言うのかな。
そして 最後にこのお話すべてが夢だったとわかり
「あ〜そういうことか。どうりで…」と思ったみたいです。
中井貴恵さんの訳の絵本を読んだのは初めてでしたが
すっきりとした文体に 他の本も読んでみたいなぁと思わされました。