絵がたっぷりある幼年童話です。
題名でちょっとびっくりですが、なんとチョコレートが住む町のおはなし。
といっても、チョコレート色の肌というだけで、一見、人間と変わらないのですが、
実はチョコレートは温めると成形可能、ということで、
この町では、誰でも簡単に顔を整形できるのです。
という事で、子どもたちの間では、動物顔が流行なのです。
でも不思議。
狂暴な動物の顔の子は、性格まで狂暴になってしまうのですね。
クニオは、友だちが威張るのを止めるための変装が、自分も同じく威張るようになってしまいます。
もちろん、それがいい事でないという葛藤もあるのですね。
後半は意外な展開に。
心の通じ合ったお友だちのいる喜びが伝わってきます。
チョコレートに惹かれて読みだした子どもたちも、
その奥の深い展開に共感してくれると思います。
小学校のおはなし会で読みます。