ニューヨークのメトロポリタン歌劇場を舞台にしたおはなしです。
原題は『PET OF THE MET』。
オペラファンなら思わず、「おお!メトか!!」と
居ずまいを正してしまいそうです。
実は50年以上前の作品で、アメリカで復刊されたのを機に、
本邦初翻訳。
でも古風でもなく、十分楽しめます。
オペラハウス(歌劇場)の屋根裏に住む白ねずみのペトリーニが
主人公。
なんと、ペトリーニは、舞台のプロンプター
(観客に見えない中央ボックスで楽譜を見ながら歌手に合図をする)
の助手をしているのです。
ですから、白ねずみとはいえ、ペトリーニは一家の生計を支え、
時には家族をオペラに招待することだって出来るのですよ。
さあ、このシーンは、皆さんも一緒に、有名なモーツァルトの「魔笛」を楽しみましょう!
もちろんハプニングも満載の展開ですが、
丁寧に描かれているので、多少文章は長めですが、
子ども達にとっても楽しめるでしょう。
なにより、オペラの楽しさが伝わってきて嬉しかったです。
「魔笛」のおはなしも、案外ハチャメチャで、バラエティーですから、
こちらもこれを機に、知ってほしいですね。