詩と写真の絵本です。
詩は子ども達の気持ちを代弁するスタイルで書かれています。
写真には0歳・1歳・3歳…20歳と
2年おき位の子どもが収められているようです。
無垢で天真爛漫だった表情が いつしか思慮深いものとなり
様々な心の葛藤を経て大人の顔になる過程を
この一冊で見る事ができます。
守られている幸せを全身に感じ
思いっきり走ったり笑ったり
悩んだり苦しんだり
そんな当たり前の子ども時代を
これからもずっと子ども達が味わえるよう
今 大人たちに何ができるのかを問われているように感じました。
なかでも冒頭の詩「生まれたよ ぼく」には
大きく心を揺さぶられました。
こんなにも恵まれた時代に生まれても
自分がこれから生きる地球の将来を憂える
赤ちゃんからのメッセージです。
幼い子ども達やこれから生まれてくる子ども達に
美しい青空ときれいな海と高くそびえる山を遺したい、
遺さなくちゃならない…と思えてきます。
大人向きかな…と感じましたが
子どもが読んだら共感する部分が多く
自分の気持ちをわかってもらえたように思えてくるかもしれません。