満月の夜、5色のキツネたちは、いっせいに頂上めざして山を登ります。月に一度の大事なしきたり<白い月の笑う夜>が行われるのです。
五夜にわたって自分たちの暮らしぶりを歌っていくというしきたり。
それぞれのキツネが歌っていき、みんなで楽しく笑い合った最後の夜、信じられないステキなことが起こったのです。
「アリのお引越しの歌」「コマドリ・ロビンの巣の歌」「チョウチョウの道案内の歌」どれもリズミカルで、かわいくて、夢があってとっても優しい。反面、大地の精霊は、とっても神秘的でどこか不気味です。
この世界は、何か大きなものに見守られながら、さまざまな生命が共存し合って生きているのだという自然の素晴らしさが自然と伝わってくるようなお話です。親子でぜひ読んでほしい一冊です。