大きな鳥にさらわれたねずみのニコラス。でも、ほかの鳥の巣に落とされた後はその鳥たちと仲良く過ごし、美味しい野いちごを毎日与えられる。ある日、木を降りてねずみの仲間たちに会う。鳥にさらわれた話だけ聞いて「(鳥は)くたばれ!」「やっつけろ!」というねずみたち。でも「続きを聞いて!」とニコラスはほかの鳥に優しくされたことを伝えます。そこでレイモンドおじさんが来て「1わのわるいとりだけで、ぜんぶのとりをわるいときめつけちゃいけない」と言います。
レオニさんは普段、メッセージを作品の中で伝えず読者に考えさせます。でも、珍しくこの作品ではメッセージを直接、文で伝えています。よほど強く言いたいんだろうと思います。
今の社会では、やはり「○○人だから」とか「あの国は、、、」と色眼鏡で見ることも多いと思いますが、一部を見て全部決め付けてはいけないと教える大事な本だと思います。
挿絵で、野いちごがまんまるなのが面白かったです。