うつぼが、ある日、2ひきのキンセイイシモチを飲み込んだ。ところが、この2ひきは、口の中に、卵を産みつけたのです。
口の中が、グニョグニョして気持ちが悪かったのですが、産まれた子どもたちを食べてやろうと、うつぼは楽しみにしていました。
ところが、産まれた1000びきの子どもたちから、
「おとう、おとう。」
と呼ばれてしまったのです。
不本意なうつぼの気持ちが、面白おかしく伝わってきます。そんな気はないのに、だんだんと父親の気持ちになっていくから、不思議なものです。
もうすぐ父の日、おとうさんといっしょに、ぜひ読んでもらいたいお話です。おとうさんも、子どもから育てられる部分があるのではと思うことでした。