一見白黒の絵でパッとしないかなと思ったのですが、これが読んでみるといいんです。少年が森の中へ散歩に行って、最後にお父さんが迎えに来るまでのお話ですが、これは一体夢でも見たのでしょうか、少年の空想の世界なのか、それとも本当に動物たちに出会い、かくれんぼをしたのか・・・。お父さんは、そんな少年のあやふやな世界を信じて今度来る時まで皆は、「待っていてくれる」と言います。その話の終わり方も好きです。挿絵は白黒ですが、それが逆に読む人間の想像力をかきたてるようで、ちっとも物足りなくなかったから不思議です。子供も次にはどんな動物が出てくるのか真剣にお話に聞き入っていました。