1954年度のコールデコット賞受賞作品。
2009年度の新刊だったのですが、実は、1967年にポプラ社から「ころりんケーキほーい」という作品で出版されていたようです。
文は、ルース・ソーヤーで、絵は、ルース・ソーヤーの娘の夫であるロバート・マックロスキーによるものです。
主人公のジョニーは、山小屋でおじいさんとおばあさんの手伝いをしていましたが、色々事件がおき生活が苦しくなったので、その家を追われることになってしまいます。
その時、ジョニーが貰ったのが大きなかたやきパン。
山道を下る途中、そのかたやきパンがジョニーの袋から落ちて、歌を歌いながら転がりだしたのです。
そのかたやきパンを食べようと、次から次へと動物達がジョニーと一緒になって追いかけるのですが、その行き着く先がサプライズです。
全体的に躍動感があって、ストーリーのテンポも小気味良く、引きつけられる作品です。
この手の作品は数多く、おそらくその原型となった作品なのだと思いますが、オリジナルの凄みを感じずにはいられない魅力的な作品です。
二色刷りと色合いは抑え目ですが、内容が秀逸なのでオススメしたい一冊です。