何気なく手に取り、はじめはパラパラとページをめくりました。
ありふれた「おとうさん」のお話かなと思いました。
・・が、最初と最後・・すべてを通して読んだとき・・
涙が出そうになりました。
これは父を失った男の子が「もしお父さんが生きていたらこんなだったろうな・・」と、想像するお父さんのお話だったのです。
その想像のお父さんは優しくて面白くて・・家族を包む大きな存在感。
切なく・・何とも云えず悲しくなります。
でも最後のお母さんの言葉。
それは未来に繋がる言葉です。
「あなたがそのお父さん。大きくなってきっとそんなお父さんになれる」
少年が前を向いて胸を張るのがみえるような気がする、
すてきなラスト。
生きている・・そのことの鮮やかさにはっとさせられました。