ユーモアを持って、こういうしつけというか、「歯磨きしなさい」という生活の基本を子供たちに伝える絵本ってなかなかないと思います。わにという動物のキャラクター性が、歯の大切さをうったえるのにピッタリだし、何しろ虫歯のあるわにさんが歯医者さんを恐れ、歯医者さんは大きな歯をしたわにさんを恐れる…という相互関係がおもしろい。そのおもしろさが、双方同じ会話表現でシンクロされているところに、思わずうなってしまいました。うまい! すごいアイデアだと思います。
たった一つ、「あっ残念」と思ったのは(また米国的なのですが)歯医者さんの机の上にタバコの絵が描かれていたこと。子供の絵本にはない方がいいなー。米国の小学校では幼稚園のクラスでこの絵本(英訳されています)を利用して、歯の大切さを教える授業をしていたりします。