おばあさんを亡くして元気のなかったおじいさんが、おばあさんの作ってくれたスープが飲みたくなって自分で作るお話です。絵がとっても丁寧でおじいさんがだんだん元気になっていく様子がよくわかります。そして、おじいさんの作るスープが自分の得意料理ではなくおばあさんの思い出のスープであることが二人の愛の深さを感じます。おばあさんは絵には一度も登場しないのに、絵本を読んでいる間中おばあさんを感じることができるのです。そして、おばあさんのお野菜いっぱいのスープはおじいさんの体を元気にし、スープを食べにやってきたたくさんのかわいいお客様はおじいさんの心を元気にしてくれる、という設定は読んでいて本当に心が温まりました。登場するのが温かいおだんごスープであることも。特に寒い冬にはたまりません。きっと作ってみたくなりますよ。