「なんて、きれいな絵本でしょう!」読み終わってこう思いました。絵・文がぴったりと一体化されていて見事だと思います。特筆すべきは野の草の描写です。のねずみのトンガが木イチゴをとりに野原を歩いていくのですが、草や花がとても正確に風景が描かれていて、見とれてしまうほどです。途中ででてくるカエル・ヘビ・キツネ・クマもきちんとかかれています。
また、トンガの表情の豊かなこと!木イチゴの匂いを感じて走っていくところ、かごが持ち上がらず途方に暮れて座り込むときのなど、いとしさがこみ上げてきます。
子どもたちに読むときに、話のマクラに「草笛」をふいてみようかな。さわやかな5月くらいにぴったりの絵本です。