「春がきたら 起こしてね」と友達に頼まれていたモグラのムックリ。冬眠しているお友達のところへ歌いながら出かけます。カエル、とかげ、カメの家へ・・・。
「起きて、もう春だよ!」
でも最後に訪ねたヘビだけは、なかなか起きてくれません
「まだ、春じゃないよ。春がくるときは足音がするもんだ」
そこへ、ズシーン、ズシンと・・・。この音は、なに?
黒井さんらしいふんわりベールのかかったような絵が、春らしさをよく表していて、暖かな春の日差しを感じます。登場する生き物たちの表情はとても穏やか。読み手も聞き手もやさしい気持ちに包まれます。描かれている小道具も楽しいです。
最後のページ、「ともだちがみんな目を覚ましたので、森は本当の春になりました」このフレーズ、活きてます!!