おなじみのシリーズの中の一冊です。
表紙絵を見て、あら〜結婚したのかしら?と思い読みました。
いつもごきげんなはずのライオンくんが、ご機嫌斜めの様子。
食欲もなく、空を見上げため息ばかり。
親友のフランソワ君がやってきても、礼儀正しいはずのライオンくんが、あいさつ一つしないなんて。
人間や動物が、みなパートナー連れっていうことばかり目についてしまうんです。
“心に淋しい風が吹く”っていう感じでしょうか(笑)。
も〜、人間とおんなじ!
そして、運命の出会いが・・・。
子供向けの絵本であることを忘れちゃうような、ライオンくんと恋する相手の見つめ合いのやり取りの描写が、さもありなんという雰囲気です。
特に、めすライオン(ライオンさん)が、薄目を開けてというページには、笑ってしまいました。
一目惚れして日参し、フランソワ君が押しても引いても彼女を見つめ続け微動だにしないライオンくんの姿も愉快!
さてさて、この恋の行方は?と、ワクワクしながら読み進めました。
ライオンくんは、男でした。
決める時には、ピシッと決めました(笑)!
こ恋を貫き通すため、ライオンくんのとった作戦がばれちゃうところが、可愛らしくて大笑い。
すっとぼけたあの表情の可笑しいこと。
タイトルになるわけだ〜、と納得。
今回もライオンくんのために奔走してくれたのは、最高の良き理解者である大親友のフランソワ君でした。
絵本のスタイルですが、お話は長めです。
このシリーズはみな長めですが、ストーリーの面白さから、子どもたちもじっと聞いてくれると思います。
就学前後頃が、適齢でしょうか。