おうさまは たいほうを ひとつ もっていました。
それは せんぞだいだいより つたわる りっぱな たいほうでした。
おうさまは これを うちたくて うちたくて しかたがなかったのですが、せんそうが なかったので うてませんでした。
ところが、あるひ、かわで さかなを とっている きつねを おっぱらおうと、たいほうを うちあげました。
やっと大砲を使う機会を得た王様でしたが、キツネの仕返しには、もう唖然としました。次から次に、もっと大きなたいほうをと、競い合うことになってしまったのですが、途中から、もしかして…という思いも…
いやはや、このエスカレート具合は、読んでいて、愉快になりました。
また、この王様の格好ときたら、笑えますね。表情も面白いし、なんだか、とっても身近に感じることができました。