長男が文庫本が読めるかな?という年齢になってきました。自分で選ばせると流行り物や漫画に流れがちなので、ある程度は紹介したり勧めたりしたいと考えていて、参考にするために読んだ一冊です。
岩波少年文庫が始まったのが戦後間もない1950年、この本はその50周年にあたる2000年に出版されました。シリーズに長く関わってきた著者や翻訳者や編集者たちの兄弟対談や、講演の記録が収められています。
心に残ったのは、児童書は子どものためだけの本ではないということ。読むときの年齢で登場人物の誰の気持ちがよくわかるかとか、主人公への評価が変わってきたりするというところでした。確かに子どもに本を読み聞かせるようになって、自分が子どもの頃に読んだ本でも別な風に感じたりすることがあります。(よく聞く例ですが、シンデレラはその後本当に幸せに暮らすことができたのか?もその一つかと思います。)
巻末に出版の記録がついているので、今は絶版になってしまって検索できない本も知ることができます。