ページをめくるたびに地平線や水平線がおおきく広がって、ゆったりとのびやかなおおらかな世界がひろがります。
長さんは広い空からこのキャベツくんの世界をのぞきこんで描かれたのだなぁー。
青いつなぎの服がかわいいキャベツくん。
ブタヤマさんに食べられてはタイヘン、ブタヤマさんがつぎつぎに繰り出す質問に一生懸命純粋に答えます。
キャベツくんの「こうなる!」って、いったいどうなっちゃうんだろう?!とワクワクドキドキしながらページをめくると、いい具合に想像を裏切られてゲラゲラ笑っちゃたり、やっぱりね!と合点がいったり。
「ブキャ!」となるブタヤマさんの帽子の表情がまたすてき。
そしてこの二人はこの掛け合いをしながらもお散歩してるのですよね。広大な景色の移り変わりも見所。
本のそでに書かれている長さんの「作者のことば」にこちらもやさしいきもちになって、そしてキャベツくんとブタヤマさんの生まれ持った素朴なやさしさに、じーんとなる一冊です。