朝のおはなし会で、3年生の秋に読むものをと考え、久々に開いてみました。
表紙絵のかかしのじいさんの表情が良いですね。
黒井健さんの絵とは、意外です。
さて、お話は田んぼの天敵ともいえる、かかしと雀のほっこりとする心の交流。
雀たちから見れば、意地悪な気難しいかかしのじいさん。
でも、自分たちを追いかけることもできないことを知って、いささか小馬鹿にしている様子。
秋風が吹いたある日、一羽のこ雀がやってきて、おいしいからと爺さんの口の中に桑の実を突っ込んで、・・・。
おじいさんに悩みを打ち明ける小雀と素直に気持ちを表せないおじいさんが、対照的に描かれています。
でも、終盤におじいさんの心が雀たちに届いたようで、・・・。
お米が実る前から、夕焼けの中黄金色に染まる頃までの田んぼの風景がとても素敵です。
特に、雨の日にかかしのじいさんが一人たたずむ様子が、なんとも淋しく、ぐっときました。