モノトーンが多く、最後にはっとするような青。
この色遣いが、みやこしさんの他の絵本にも通ずるような、
みやこしさんらしい絵本だなあと思っていたのですが
「心憎い考えと計算」は、他にもあったのですね。
見開きに絵本作家の杉田豊さんの言葉が書かれていたのですが
そこに「アングルがローアングル」とあって、本当だ、
なるほどなあと思いました。「嵐の夜は魚眼レンズのよう」だし。
こう考えると、絵本作家さんって、絵が上手だとか、
物語がおもしろいというだけでなく、本当にいろんなことを
考えながら絵本を描いているのだろうなあ。
台風が来る時の不穏な感じや、「おでかけの予定が延期に
なってしまってどんよりしてしまった「ぼくの気持ち」などが
すごく伝わってくるモノトーンでした。