本文が始まる前に「地球から気がなくなった。わたしの使命は、地球をみどりでおおうことだ」というマータイさんの言葉があります。
マータイさんには『その手に一本の苗木を マータイさんのものがたり』(評論社)という絵本もあり、そちらの方を先に読みました。
『その手に…』の方が高学年向きだとすると、こちらの『ワンガリの平和の木』は、低学年から読めそうです。
木を植えたり種を植えたりする話は『木を植える男』『ルピナスさん』などもありますが、
地道にそしてあきらめることなく一つのことを続けていけば、やがて人々の心を動かしたり、美しい環境を維持していくことにつながると思うと、勇気が持てる話が多いような気がします。
命あるものを植えること、その成長を見守ること、それは人がよりよく生きるということにもつながっていくのかもしれません。
人も自然の一部という思いがあれば、環境をみだりに破壊するような奢りもなくなっていくようにも思えます。
今の時代だけがよいという考え方ではなく、50年後、100年後の世の中のことも考えていけたらと思います。