強烈な絵本です。
表紙のショッピングピンク、ちょっとトゲがある言い方を表したのではないかと思われるタイトルの文字。そして何よりも表紙の女の子の強い目ヂカラ。
『ピンクがすきってきめないで』という主人公の女の子の気持ち、よくわかります。彼女には、何がわかるの!と詰め寄られそうですが……。
この性別による決めつけは、生まれたときから、あるいは生まれるまえから始まっています。女の子の赤ちゃんにはピンクのベビー服といった感じで。それでも、最近は青いランドセルを背負った女の子も見かけるようになり、いいぞいいぞ、と心のなかで喜んでいます。
私の娘も、小さい頃から、ピンクではなく、青に近い紫が好きでした。それは今でも変わらないと思います。
だいたい、色に限らず、何かとつけて、女らしいとか、子どもらしいとか、決めつけられるのは、大人だってイヤじゃありませんか。
そう考えると、実はこの絵本はとても深いことを表した絵本だということがわかります。
もし、そばに、女らしさや男らしさって何?って悩んでいる子どもがいたら、ぜひ、この絵本を薦めてあげてください。
あなたはあなたで良いんだよって伝えてあげてください。それだけで彼らの人生は大きく変わると思います。
だって、好きな自分でいる方がずっと生きやすい!
この絵本は、子どもたちが自信をもって生きることを手伝ってくれる、そんな一冊です。