始まりは悲しくて、我が子を亡くした夫婦の二十年を考えると、たまらない気持ちになりました。
けれどもまた、三人で暮らせる日が来るなんて…!
妖怪かと思っていた表紙の手首はなんと、死んでしまったはずの愛しい我が子!
あの世からたまらず付いてきてしまった五歳の小太郎の父母恋しい気持ちに、思わず涙が出ました。
毛むくじゃらで大きな手だけど、小太郎は毎日あの世でおっかさんの美味しいごはんが食べれて…きっと幸せだったんですね!
可愛らしいあの小さな手ではないけど、子の成長を感じて、お光もどんなに嬉しかっただろうと思いました。
最後は家族が笑って寄り添う姿に、安堵のため息がこぼれました。
やっぱり家族みんなで“幸せ”が嬉しいよね!
夏にもってこいのヒヤッとする怖い展開もアリ、グッとくるような温かさもアリの、最高にハッピーな一冊でした!!