茨城のり子さんの詩に「マザー・テレサの瞳」というのがあります。その中に「鷹の眼は見抜いた 日本は貧しい国であると」という一節があります。
この伝記の中に日本に訪れたマザー・テレサが裕福な紳士が札束を寄付しようとした時に「ゆたかな国でありあまったもののなかからあたえていたただきたいとは思いません」と断ります。
お金や物の量ではなく愛の量こそ大切だということをマザー・テレサは考えていたそうです。
この場面を読んだ時に、茨城さんの詩が蘇ってきました。今、マザー・テレサが日本を訪れたら一体どんな言葉を伝えてくれるでしょう。
大きなことでなく、人に席を譲る、優しい言葉をかけるそんなことから始めてほしいとマザー・テレサは伝えています。
日本にも愛語と布施を説いた道元という僧がいました。マザー・テレサの言葉は宗派を超えて、道元にも通じるものがあると思ったところです。
大事なことは、国や宗教には関係なく人を愛すること、そこからおこる気持ち、思いやりなのだろうと思います。
息子が借りてくる漫画伝記です。伝記はできたら文章で読んでほしいそういう思いから、☆4つですが、親子で大切なことを話し合いたくなるそんな内容です。