いもうとは うまれつき
じょうずに しゃべることが できない。
みんなのように むずかしいことは できない。
でも、こうして いっしょに いると、
いもうとの きもちが つたわってくる。
こころが すきとおってくる。
イルカは、
ほかの イルカを きずつけたり くるしめたり しない。
だから イルカは、
にくしみや あらそいを しらない。
障がいのある我が子のことを、『幸福』だと考える著者が、イルカの世界を人間の世界と重ね合わせてみながら描かれた一冊です。
とても深いきょうだい愛、家族愛を強く感じることができます。みんなとは少し違っていても、大きな役割を持って生まれてきた障がい児に対する見方を改めて感じることができました。
トールペイントの手法で描かれた絵が、キルティングの布のような背景の上に広がっている様子そのものに、著者の思いが詰まっているような気がしました。