冬の森の中、キーンとする寒さの中にも暖かさが感じられる絵本です。お父さんが忘れていったケーキをおばあちゃんの家まで届けることになったキッコちゃんが森の中で体験する不思議な世界。白黒の色使いでとても効果的に表現されています。おとうさんだと思って追いかけていった所が森の動物達のお茶会会場。キッコちゃんを見つめる動物たちの真っ直ぐな目線。一瞬ドキッとしますがすぐ動物たちの暖かい歓迎の言葉に変わります。動物たちのどこまでもやさしい気持ちに冬の季節なのにほんわかうれしくなります。そして、動物たちとキッコちゃんのおばあちゃんの家までの行進。そんな場面に私もこっそり出会ってみたいなあ。