名作と呼ばれる絵本は、もう何年も以前に
書かれたものだということがほとんどですが、
『もりのおくの おちゃかいへ』という新しい絵本には
これから‘名作’と呼ばれるようになるんじゃないか
というわくわく感が随所にただよっています。
絵本の主人公・キッコちゃんのように、
大切な届け物を台無しにしてしまうようなできごとは
誰しも一度や二度は経験していることだと思います。
どうしても自分を責めてしまう。
ひとりでは立ち直れないことだってあるでしょう。
そんなとき、自分ひとりで抱えこまないで、
自分以外の周囲に目を向けることがいかにたいせつか、
そういうことを思い出させてくれる、そんな物語。
雪景色の凛とした冷たさが物語の温かさを引き立てています。
クリスマス・シーズンに書店に並ぶ絵本の
新しい定番になったりするんじゃないか、
そしてキッコちゃんは可愛いので
他の絵本にも再登場して欲しいな、
・・とひそかに期待しています。