最近、宮沢賢治の作品を読みあさっています。
この作品のことは知らず、初めて読む作品でしたが、とても
衝撃的な内容に、びっくりしてしまいました。
土神ときつねは、樺の木が大好きだったんですね。
文章からその気持ちが伝わってくるだけに、最後はとても
悲しい結末になっています。
この作品の中に出てくる神は、完璧な存在ではありません。
悩み、苦しみ、嫉み、人間と同じように気持ちが揺れ、
そして理性を失い、誤った行いをしてしまいます。
その後の様子が描かれていないので、読み終えた後の余韻が
半端ないです。そして、深く考えさせられるのです。
宮沢賢治がこの作品で表現したかったことって一体なんだったのでしょうか。
土神の心の葛藤が文章でとても繊細に表現されていて、それだけでも
かなり読み応えがあり、宮沢賢治の表現力に脱帽といった感じでした。
インパクトのある、素晴らしい作品だと思います。