アンティークなカメラが、実はお話できる。代々気の合う店主と話してきたという。
あくまでもストーリあっての登場カメラで、決してマンガっぽいカメラではない。それでいて、作者が楽しんで描いたんじゃないかなぁと思わせる濃さがあり、いい感じでした。
ラストの瞬間が、「そうだったんだぁ」と、すごく印象的。
脈々と受け継がれる職人の技と心。時にいやいや跡を継いだ主にだって、伝承されていくのですね。
写真屋さんなどの、いわゆる自営店舗だけでなく、仕事というものじたいが、こういう性格を持っているのかなぁと感じて読みました。
カメラが題材だからでしょうか、他作品より男っぽく感じました。静かめでした。
取材は、カメラマンの旦那様からだそうで、いつもどおり幻想的でありながら限りなくリアルです。