なかなか書店に並ばず、待っていました。
帯のヨルダン王妃のラーニアさんの美しさに息子が「おぉ〜〜〜!」
審美眼は育っているようです(笑)。
子どもは友だち作りの達人。
言葉が異なろうが、いらぬ衣を纏わないので、ちょっとの間に仲良くなれて羨ましい。
サルマとリリーはもちろん学校(インターナショナル・スクール?)で一番の仲良し。
二人の可愛らしさに少女時代っていいなぁ〜、とニコニコ見つめていたら、いつもどおりの二人一緒のランチタイムに事件は起きました。
食事は文化ですね。
私の友人も卵焼きに入れるお砂糖の量で恋人と大喧嘩をしたり、酒宴の席で心太に砂糖か否かの大激論も目にした事があります。
同郷に育ったつもりの夫でも、「おや?」と思う小さな食文化の違いに違和感を感じる事も。
さて、違和感を胸の内にしまっておくぶんには良いのですが、嫌悪感と共に口に出してしまったリリー。
ここで、サルマもリリーへ同様に思っていた事を言ってしまいます。
お互いに自分の食事を貶されて、その食事の背景ともいえる作ってくれた家族を思い浮かべるシーンが、良いですね。
食事はその人の人生でもあるって、繋がっています。
もしも、あの時お互いが、自分の家族の事を思い描いたように、相手の家族の作ってくれている姿を想像できたなら、もっと近道の可愛い文化交流ができたのかも。
サンドウィッチの中身をめぐり、二人の間にできてしまった大きな距離は、大変な混乱を食堂にもたらし、・・・。
友情は、お互いを理解する努力によって回復しました。
近道ばかりが、友情を深め温めるわけじゃない。
この事件があって、二人の間に挟まれた「友情」はより一層素敵なものになりましたもの。
ラストの彼女らの思いついたパーティのページがとっても感動的でした。
テーブルにのった国旗に息子は飛びつき「メキシコ・フランス・レバノン・インド・タイ・・・・」とつぶやいていました。
私は、フランスのエスカルゴと日本の寿司にやっぱり目が行きました。
異文化を理解する姿勢は、吸収力と弾力性のあるこういう年頃からしっかりと身につけさせたいと思いました。
この作品に触れ、たくさんの可愛い親善大使が育ち、大人になってからも民間レベルでの国際交流の場で活躍してくれる事を私も祈っています。