このシリーズの中で、私は一番好きです。はじめてきつねがオオカミの家に泊まりにやってきた日、なかなか寝付けないキツネに、オオカミは「うみ」の話しを聞かせます。でもついつい、いいところを見せたい!という気持ちが強くって、オオカミはちょっと話しを大きくしてしまいます。そして、いよいよ海にやってきた二人、オオカミはついてしまった嘘を本当にするために必死でがんばるのですが‥‥。
初めての海を素直に楽しむキツネ、焦れば焦るほどうまくいかないオオカミ。苛苛してつい八つ当たりしてしまうオオカミの気持ち、誰でも経験があるのではないでしょうか。でも、その後でちゃんと自分の気持ちを素直に伝えて謝ることが大切なんですよね。
大人でも思い当たることがきっとあるはず。友達関係が複雑になってくる小学生に、ぜひ読んであげたい、手にとって欲しい絵本です。