読み聞かせ仲間のお勧めの本なので、借りてみました。
私は小さい頃、『うしかたとやまんば』(馬の足をやるところ以外は同じ)を読み、面白かったので、この本も楽しいだろうなと思っていました。
ところが、読み始めると、怖いこと、怖いこと。
なんでもばりばりと食べつくしてしまうやまんばの恐ろしさもさることながら、その怖いものが追いかけてくる恐怖も相当なものです。
次男などは読み終わった時に恐怖で固まっていた程でした。
私も、『うしかた〜』の時は、おもちを食べる場面など、おいしそうと思ったり、「ひのかみ、ひのかみ」と言うとあっさりと納得してしまうやまんばの案外素直な面が可笑しかったりしたのですが、この本では、その場面さえも緊張してしまいました。
娘が「最後、ちょっと残酷だよね。馬まで食べたって言うけど、自分で置いてきたのに。」と言っていましたが、昔話は“食うか食われるか”というお話が多いので、自分の命を脅かすものに対しては、とことん叩きのめすというのが定石になっています。
我が家では、多分再び読むことなさそうですが、振り払うことの出来ない大きな脅威と向き合うことを学ぶという点では、なかなか優れものの本だと思います。