ちっちゃい女の子のなほちゃんが、近所のお姉ちゃんやお兄ちゃんたちと一緒にキャンプに行く話。
重い荷物をもてない。まきを集められない。すぐ泣く。暗いところを怖がる。
いろんな理由で、ちっちゃい子はダメだと言われたなほちゃんは、半ば意地になって、なんでも1人で出来る!と言い張り、ついていくことになるんだけれど...
そうは言っても、大きい子と同じようにはできない。
でも、このなほちゃんのがんばりが、かわいらしい。
そして、そのなほちゃんをさりがなくサポートする、お姉ちゃんやお兄ちゃんがまたいいです。
小さい子も大きい子も、みんなが助け合っていく場っていいな、ってあらためて思いました。
林明子さんの絵もいいです。真っ暗な中、光り輝く星や、テントの灯。
自然の中でするキャンプの楽しさが伝わってきます。
最後にどろどろに汚れたなほちゃんの
「わたし、大きい子のように、ちゃんとキャンプできたよ。」
という誇らしげな顔が、すがすがしい。
子供って、こうやって成長していくんだな、とほほえましく思う1冊。
夏にかけてのこの時期に、毎年読んで聞かせる大好きな絵本です。