娘が幼稚園の時の園便りに園長先生が「大きくなるっていうことは ちいさなひとにやさしくなれるってこと」という一文を引用していました。その言葉に一目ぼれして、散々探して手に入れたのがこの本です。
全体を読んでも、やっぱり私は先の一文が一番好きです。
自分より小さいものに対する慈しみの気持ちや守ってあげなければいけないという気持ち。こんなことも大きくなっていくうちに身についていくのだとは、大きくなるってなんて凄いことなんでしょう。そして大人にとっては、そういうことが身についてこそ、大きくなったと言えるのだと念を押されたようで、思わず襟を正してしまいます。
当時、ライバル心から弟にどうしてもやさしく出来なかった娘に対して、何度も「大きくなるっていうことは、自分より小さい人にやさしくなれるってことだよ」と言い聞かせたりもしました。(今思えば、ただの押し付けだったかもしれませんが)
おおきくなるっていうことは、素晴らしいこと。そして一つ一つ小さなことでもどんどん出来るようになって、大きくなっていくんだよ。読んでいるうちにどんどん心があったかくなっていく本です。