親子の悲しい事件が多いこのご時世。
この「はつてんじん」の金坊親子は、罵りあいの中にも温かみを感じる、愛情のある親子像を思い出させてくれます。
初天神に行こうとウキウキしている父ちゃん。金坊に見つかって結局は、一緒に連れていく羽目に。
金坊の「あれ買って、これ買って・・って言わないから**買って」攻撃に「毒だ毒だ」で応戦するとうちゃんでしたが、最後には根負けしてしまいます。
渋々、凧を買ってあげますが・・。
寄席を見に行く機会には恵まれていませんが、落語は好きです。
子供たちにも 親しんで欲しい芸能の一つですが、下げの部分が予備知識がないと笑えないものも多くて、読み聞かせで選ぶ時も悩みます。
川端さんの落語絵本は わかりやすくアレンジしてあったりして、読みやすく重宝しています。
絵も、コミカルで線のしっかりしたものなので、お話にぴったりと合っていますね。大好きです。
お父ちゃんとお母ちゃん、二人の特徴をしっかり受け継いでいる金坊の顔と、裏表紙の中睦まじい親子の後姿がすごく素敵。
幼稚園児の頃からでも読んであげて欲しい、子供に親しませたい一冊ですね。