人間から嫌われていることを知ったねずみのアナトールは、何とかして人間たちに貢献できないものかと知恵を絞り、チーズ工場で大活躍。ねずみとチーズ、切っても切れない関係が、めでたしめでたしの結末を招きます。
これはわたしが小学生の頃、教科書に載っていた作品。(「スイミー」は載っていなかったんですけど…、「アナトール」はありました…。)大好きでした。一番わくわくしたところは、アナトールがチーズ工場でチーズの味見をするところ。「さいこうにおいしい」「とてもおいしい」「おいしい」「あまりおいしくない」「まずい」…と書かれたカードをチーズにさしていくのです。パリが舞台なので、フランス食文化を象徴するかのようにチーズの種類もたっくさん! 絶対息子に読ませたいと思っていました。一生懸命なアナトールとうさんの姿が純粋ですてきです。
米国のインテリア雑誌などで男の子の部屋が紹介されるとき、「ひとまねこざる」とか「ババール」などと並んで「アナトール」もよく(本棚に置かれるなどして)目にします。イラストがフランスの国旗をイメージして青、白、赤の3色で展開されるからお洒落なのかな。
言葉の言い回しがちょっと難しいかもしれませんが、小学3年生ぐらいからお薦めです。