この本のキーワードは、「あいうえおスープ」なるもの。
英語の形をしたマカロニ、ありますよね。
ああいうのが入ったスープです。
そのスープ、犬のマーサが飲んだら、おなかじゃなくて、頭に入っちゃって犬がしゃべれるようになったっていう設定がおもしろい。
これ、しゃべれるようになったマーサが人間と心を通じあわせた、なんて話じゃありません。
しゃべれるようになったマーサは傑作です。
とにかく、しゃべり倒す。余計なこともばらしちゃうし、人が本を読んでいようが、おかまいなしで1人しゃべり続けるし...そのしゃべることと言ったら、時と場所を選ばない。
これって、まさに「子供」そのものですよね。
そして、家族が爆発して「うるさい!」と言われ、ショックを受けるあたりも。
だって、自分のおしゃべりが迷惑だなんて思ってないんです。
おしゃべりマーサは、「犬は賢くて、主人に忠実」っていう犬のイメージと、あまりにかけ離れていて、楽しいです。
まあそうは言っても、犬だって言いたいことは山ほどあるんだろうなぁ、なんて思いながら、わが子を見るようで、笑えました。