この絵本、どこかで既視感があるな…と思ったら。
うちのばあちゃんでした。
へちまのような、ぶらぶらするおっぱいを抱え旅するぶらぶらばあさん。
「ぶらぶらへちま、ぶらぶらへちま!」というと、不思議なことがおこります。
まあ…なんとも見事なおばあちゃんだこと。
私が夏休みに田舎に行くと、よくうちの祖母が、こんな格好をしていました。
(さすがに、外ではやってませんでしたが…。瀬戸内の暑い夏を、うちわ一本で過ごしてきた人だからでしょうね)
「すごいなあ…」
祖母のあの胸部はド迫力で、でも、戦火を潜り抜け、子供を何人も産み育て、年を重ねてきた人の道のりが見えるというか、凄みがあるというか…
とにかく私は圧倒されてしまいました。
そして、ますます祖母という人を好きになったのです。
だから、このぶらぶらばあさんを見ると、とても懐かしい気持ちになりました。
とにかくインパクトのある絵本です。
そして、この絵本では、ぶらぶらばあさんの、孤高の精神が見えます。
作者の世界観ががっちりとしていて、私はこの世界をとても楽しませていただきました。