絵の色合いがさびしげに思いましたが、読んでみるとふんわり不思議な、そして心地よい絵本です。
ひろばに捨ててあったいす。ひろってぼくのものになります。座っておやつを食べて「おいしい」とぼくが言うといすも「おいしい」と言う。毎日そうやって一緒におやつを食べて(このおやつが気になる〜)いすは大きくなります。(きっとぼくもすこーしづつ大きくなってるよね)
もようを描いてあげるといすはよろこんで、遠くに連れて行ってくれます。こんなステキなともだち、大人になるとなかなかできませんね。
この本にははじめにおとうさんがいるだけで、あとは「ぼく」ひとりです。おやつも毎日ひとりで食べています。だけどなんだかさびしくない。ちゃんと心の通う相手がいるようです。