子どもの世界で、あるある!こういうことって。
いちばん共感できるところは
「悪口が体中であばれまわった。
しっこたれ!うんこたれ!ぶたぶたのぶう!
おにばばのはなくそ!」
そう!そう!そうなんだよね!
体のなかを駆け巡る押さえ切れない情動、こういう気持ちって、こういうときって、あるんだよね、誰にも。
でもなかなかこういう人間の心のそこの
どろどろむかむかしたものをここまでストレートに
表現しているものって、
他の絵本では見ないなって思います。
こんな気持ち、もつことは誰だってあるんだよねって、
もったって悪くないんだよねって、
口で言うとなんだかきれいごとみたいに
なってしまうんだけど、
この絵本では見事に表現されているところに拍手喝采です。
このどろどろの想いがあるからこそ、最後の場面がきゅんとせつなく引き立つのだと思います。
飯野和好さんの絵も絶妙です。