縦長の絵本に描かれた、
ダイナミックなタッチと明るいコントラストの絵に、
まず、目を引かれる。
緊迫したストーリーだけれど、どこか面白さがあり、
ドキドキしながら、クスッと笑いたくなるような
微妙なバランス感覚がユニークな絵本だ。
その微妙さは、うさぎときつねの心の動きにもあらわれて、
「なんだ。立場は違うけど、結局どちらも同じなんだなァ。」
と、ホッとする。
橋が傾く場面では、
同じように身体が左右に傾き、
危うくつり合っている場面では、
少し身体を固くして、踏ん張っている感じで聞いている子ども達が、
とても可愛い!!
うさぎの立場になったりきつねの立場になったりして楽しんでいるようだ。