ペンギン好きの息子が表紙を見て気に入って借りて来ました。
タイトルの通り、ペンギンくんが自分の担当する番組の話の種を探しに世界中を旅するお話です。
ペンギンくんの冒険は次から次へと色々なハプニングが起こりますが、楽しみながら窮地を脱するペンギンくんの姿はなんとも爽快です。
仲良しのシロクマとアザラシにお土産を頼まれていたペンギンくんですが、旅のラストに思いがけず素晴らしいお土産を手に入れるチャンスが…。
ちょっと長いお話ですが、息子は飽きることなく最後まで楽しんでいました。
この絵本が誕生した経緯はちょっとユニークです。
大人の方は是非あとがきも読んでみてください。
装丁も高級感があって、挿絵も大変可愛らしく、特に旅に出発するペンギンくんを仲間が見送る場面では泣いているペンギンなんかもいて(ペンギンくんの家族かな?)レイ夫妻の想像力の豊かさには本当に感動します。
それと日本語の訳も絶妙で、ダチョウのお父さんのセリフやラクダの背中で気分が悪くなってしまった時のペンギンくんのつぶやきなど、思わず笑ってしまいました。
戦争という暗い影が忍び寄る中で、夢のある絵本を描き続けたレイ夫妻。
自由に世界中を飛び回ることが出来なかった時代に描かれたこの絵本には、レイ夫妻の希望が込められていたのかもしれません。