最初接した時の「恐ろしい」という印象が拭えない。
このかいじゅうたちは、マックスを騙そうとしている。
そしてマックスを食べようとしている。
怪獣達の表情は、そういう顔に、私は、みえる。
かいじゅうのいる世界は、大人社会の象徴では?
「マックス、早く逃げて」
と、常に私は、手に汗を握って、この本をめくっている。
また、マックスというのは、何らかの理由で、もう他界している子なのではないだろうか?
たぶん、交通事故か何かだ。病死ではない。
白い、衣装が、それを象徴しているような気がしてならない。
絵の小さい、序盤は、過去のマックスの想い出なのだ。
マックスが、怪獣の世界に行くときに、月は三日月。
そして、戻ってきたときは、満月。
息子を亡くした日が、丁度、三日月の日だったのでは?
そして、戻ってくるのが、満月の日。
その日に「お供え」として、ほかほかのご飯が置かれていたのでは。
マックスは、そのお供えを食べに、霊界から戻ってきた。
私には、そうとしか思えない。
とにかく、ものすごく魅力的な絵本。人類の宝物。