私の一番好きな絵本です。
子ども達も大好きで、読み聞かせの中心が児童文学に移った今も、時折「呼んで」とせがまれます。
子ども達の好きな場面は、マックスが魔法を使って怪獣達の王様になるところ。
それに続く、怪獣踊りの場面ではでたらめな歌や掛け声を挙げて読んでいます。
ところで、この物語には、ちゃんとお父さんも登場していますよね。
怪獣達の群れに紛れて、そーっと。
よーく見れば、どれがお父さんだか判りますよ。
きっと、仕事を終えて帰宅したマックスのお父さんは、マックスの空想の世界を壊さないように、慎重に忍び込んで、マックスと一緒に遊んだんですよ。
その繊細な心配りも、各ページを注意深く読むと解ります。
本当に少しずつ、少しずつマックスに近づいて、触れ合っています。
だから、きっと、三日月が満月に変わったのも、マックスの心が丸く満たされたことを表しているんじゃないでしょうか。
そして、お母さんも、マックスとお父さんが作り上げた空想の世界を壊さないように、そーっと晩御飯を置いていったのでしょう。
そう思って見ると、表紙の絵も、マックスの空想の世界を、いつでも受け入れてあげようとする両親の気持ちが表されているように思えます。
私と妻の子育てバイブルとも言える一冊です。