絵本というよりも読み物に近い分量の作品ですが、
絵が美しいので、絵もたっぷりと味わってほしいです。
『THE BEAUTIFUL CHRISTMAS TREE』が原題。
この題名も滋味深いです。
ある通りに立ち並ぶ建物にの一軒に移り住んだクロケットさん。
変わり者という噂も気にせず、気に入ったもみの木を育て始めるのです。
枯れかけているものの、もみの木はクロケットさんと心を通じさせるかのようです。
数年後、「本当のクリスマスが来てくれた」とクロケットさんに言わせる、
もみの木の成長が淡々と綴られます。
何より、色彩の美しさが素敵でした。
心に染み入るクリスマスストーリーでした。