南の島のおさるたちが、毎日、起きて、ごはんを食べて、毛づくろいをして、「かえる投げ」をして遊んで、寝る……その繰り返し。生活に疲れている母は「ああ、こんな暮らしがしたい」と思ってしまう。きっと、我が家の幼稚園児たちもそう思っているんだろうなあ。毎日、あれをしろ、これをしろと母に急き立てられて。カメのおじいさんがやってくる日、さるたちは長〜い間、待ち、待ち、待ち……怒るでもなく、遊んだり寝たりして時間をつぶし、ようやく聞けたちょびっとのお話から想像をふくらませ、満足する。このさるたち、実は子供たちの健全な姿なんじゃないかな。