お絵描きの時間、何も描けなかったワシテに「何かしるしをつけてみて」と言った先生。
ワシテは、やけくそ半分に点を1つ描きます。
それに対し、先生は、その点だけの絵にサインを描かせ、ちゃんと飾ってやるのです。
こんなふうに接してくれる先生っていうのはまずいないと思うのですよ。
ふざけるのはやめなさい!と怒られるところでしょう。
この飾られた点を見て、ワシテは「もっといい点だって描ける」と夢中になって、いろんな点を描き始める。
何かのきっかけで、子どもが夢中になる。今まで大嫌いだったものが、ちょっとしたきっかけで大好きになるってことはあるものです。特に子どもは、そういう可能性をたくさん秘めている。
ようはきっかけ。人が学ぶということは、こういう「きっかけ」から始まるんだろうと思います。
この先生の対応がなんといってもすばらしい。
この絵本、子どもというよりも、親が読むといいかもしれません。