クリーム色をベースにして、色がついているのは、主人公の女の子と太陽と出てくる生き物たちだけ。
けれど、大きな動きから小さな動きまで良く伝わってくる絵です。
朝日が昇って、真上に来るまでの時間、女の子が近くの森の入り口(でしょうか?)に遊びにやって来て…。
この年頃のこどもたちは毎日が新しい発見の連続で、ワクワク感いっぱいに過ごしている時期でしょうね。
おそらくこの子も朝食をとっている時間も惜しげに、外にかけだしてきたように見えます。
出会った生き物たちみんなに逃げられた後、石に腰掛けみずすましを見ているシーンの女の子の表情が特に可愛らしいです。
そして、次ページからの女の子の目の動きだけで、ストーリーの展開が理解できる絵に感動です。
また、文が、女の子の語り口調で、この子の気持ちをストレートに文字にしているところが、こどもたちにも共感を呼ぶのではないでしょうか。
「小鹿は、初めてなのに怖がらなかったね〜。」と息子。
小鹿には、女の子がただいっしょに遊びたいだけって、わかっていたんでしょうね。