エッツの観察力がとんでもなく優れているのか、子どもの心理が超人なのか、読んでいて大人としての感覚を不安に思うようになった。
マジンガーZになれると信じて疑わない甥子を思い出した。とてつもなく届かないほどに、空想の彼方にまで飛んでいってしまうので、親が現実へ引き戻すことに苦労をしていたのだ。壁を創らず、自由に動物になりきれる想像力はたくましいのだが、何かを境に「ぼくはぼくらしく」と突然独り言を口にされると、それも実は変身ではないのかと、大人の感覚が麻痺したままで不安なのだ。
さあ、父は大変だ、エッツの作品を受けて立つには。感謝