あさになると、お日さまがのぼります。
ゆうがたには、お日さまがしずみます。
きょうがすぎると、またつぎの日がきました。
けれど、きのうときょうとは、いつでもすこしずつちがいました……
ただちいさいおうちだけはいつもおなじでした。
ちいさいおうちを取り巻く環境が「いなか」から「まち」に変化していっても、ちいさいおうちはずっと変わらずそこにありました。
「ずっとそこにいてくれるもの」ちいさいおうちのような、そんな存在がいるとどんなに嬉しいでしょう。どんなに心強いでしょう。
私にもそんなちいさいおうちのような存在が欲しくなりました。
また私自身もそんな存在になってあげたいと思いました。
この絵本にはそういう意味合いは本来ないのかもしれません。
でもわたしはそう感じ、なんだか嬉しい気持ちになれた一冊です。